反抗期の家庭不和、それは「ホルモン戦争」だった?

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皆さんこんにちは。活性研の芥川です。

先日テレビでとある女性音楽家の方が中学生のお子さんとの「イライラした関係」について「ホルモン戦争のようだ」と語ってらっしゃいました。

これは言い得て妙。

確かにお子さんは「思春期」お母さんは「更年期」
心身の様子がこれまでと変わり、感情のコントロールにも違和感を覚える時期がちょうど重なっています。

夫婦ともに30歳で出産した場合、子どもが14歳になったときの夫婦の年齢は44歳。

確かにこれは更年期年齢。
男女ともになんらかの変化が起こっていてもおかしくない年齢ですね。

これまで、反抗期は子どもの問題だと思っていましたが、もしかしたら両親の心身の余裕の無さも、なんらかの影響を及ぼしている可能性があります。

少しここで、ホルモンと感情について調べてみましょう。

思春期のホルモンの変化

女性の場合は卵巣から女性ホルモン(エストロゲン)、男性の場合は精巣から男性ホルモン(テストステロン)の分泌が急激に高まります。
男性の場合、テストステロン分泌の上昇は性衝動や攻撃的な衝動が高まり、心身を不安定な状態にするそうです。
また、女性の場合もエストロゲンの分泌が上昇すると心身の両面で性行動の受容性を高めるとのことです。
この時期は社会的な環境変化や、心身の変化など、外的、内的な変化が重なるので不安定になるようです。

そういえばちょうど今、僕の息子もちょうど14歳。
小さいときは可愛かったのに今は熊みたいになっています。

女性の更年期のホルモンの変化

女性ホルモン(エストロゲン)は視床下部からの命令を受けて、卵巣で分泌されます。
更年期に入ると卵巣の働きが低下して、エストロゲンの分泌が急激に低下。
視床下部からの指令が上手く機能しない状況は自律神経の混乱にも繋がり、動悸やほてりなどの女性の更年期特有の様々な身体的症状を引き起こすとのこと。
さらに、エストロゲンの減少はセロトニンの機能低下に影響し、攻撃性が高まったり、不安やうつなどの精神症状を引き起こすとのことです。

改めて女性の更年期は大変つらそうですね・・・

男性の更年期のホルモンの変化

男性ホルモン(テストステロン)も女性ホルモンと同じく、視床下部からの命令を受けて精巣で分泌されます。
これまた女性ホルモンと同様、男性も更年期になると精巣の働きが低下し、視床下部から命令が下されてもテストステロンを分泌しなくなっていきます。
女性と違うところは、精巣の機能低下のスピードが比較的緩やかであること。したがって、じんわりと心身の変化が出てきます。
テストステロンはやる気などに影響を与えるホルモン。不安やイライラ、気分の落ち込みなどの精神症状を引き起こします。

閉経がない分、じんわりと進行していくので女性とは違う部分がありますが、性ホルモン分泌低下の仕組みは男女とも共通していますね。

戦争は起こさないことが大事

三者とも、ホルモンの不安定な次期が重なってしまうようです。
それは家庭が混乱することもありえますよね。

特に今は核家族化。家族の関係性に逃げ場が少ないからなお大変ですよね。

昔は若いときに子どもを産んでいたので「ホルモン戦争」もそんなに勃発しなかったのかもしれません。

高年齢で初産を迎えることが多くなっている現代、ホルモン戦争はどの家庭でも起こり得る状況かもしれません。

「息子(娘)が反抗期で大変!」

と、思う前に

自分も更年期で大変!だからお互い様だな!

と考えると少しだけ気持ちが楽になるかもしれません。

ここはなんとか、中年の僕たちのほうが更年期を少しでも遅らせる、更年期症状を少しでも緩和させて、不安定な時期をずらしたいものです。

「ホルモン戦争」
戦争に勝つのではなく、戦争が起こらないのが一番平和ですからね。