皆さんこんにちは。活性研の芥川です。
ちまたで話題の男性更年期障害、みなさんが気になるのは
「男性更年期障害は克服できるの?乗り越えられるの?」
ということだと思います。
私がまさにそうでした。
私が男性更年期の対処をはじめて早4年。
体感としては
「多くの人は、きっと男性更年期を乗り越えることが可能(ただし条件付き)」
だと思っています。
僕が行った方法と、どのような体と心、生活習慣の変化が起こったのかを今回書いてみます。
自分ではかなり上手くいったなと思っているので、気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
男性更年期対策、いったい何が大事なの?
男性更年期障害に限らず、中高年のさまざま不調を改善するにはこれらが大事だと言われます
①食事
②睡眠(休養)
③運動
多くの方が「①→②→③」というステップで始めると思います。
そして、多くの方が「③運動」にたどり着かないと思われます。
しかし、体感として最も更年期対策に貢献するのは「③運動」なのです。
でも運動、きついですよね。
習慣化しないですよね。すごくよくわかります。
更年期対策を運動から始めると、おそらく挫折する
自分は更年期かな?と思った方、
「テストステロンを増やすには筋トレだ!」という話にたどり着くと思います。
そして、多くは挫折します。
なぜでしょうか。
それは、ほとんどの方がそもそもの運動習慣が無いからです。
※運動習慣がある方は強いストレス下ではないかぎり、男性更年期症状は出にくいと思われます。
運動はかなりの「やる気」を必要とするステップ。
やる気がゼロの状態なのに継続的な運動は困難でしょう。
強度の高い運動を行っても、運動の喜びを感じる流れに乗ることはできないでしょう。
最初にやるべきは最低限のやる気を取り戻すこと。
それは、やはり食事と休養です。
まずは良質なタンパク質や脂質を含む食事を心がけ、ホルモンの原料を補給しましょう。
ホルモンを産生する各種臓器も疲弊している可能性が高いので、各種ビタミン・ミネラル群もよく取るようにしましょう。
できれば酒や多すぎる糖質などを避けて体を休ませる食事を心がけましょう。
そして、よく寝ること。
(この段階では、よく寝れないと思いますが。)
・朝日が入りにくいように部屋を暗くする
・寝る時間を一定にする
・寝具を工夫する
・寝る前にストレッチをする
などの、一般的な睡眠対策をまずは試してみてください。
今の段階でよく寝れなくても、あまり気にしないでください。最終的に運動習慣が身につくとある程度寝られるようになってきますので。
※このプロセスをこなしてもいっさい状況改善のきざしが無さそうなら、いちど泌尿器科で診てもらって「テストステロン補充療法」をやってみるのも一つの手です。
運動する元気が出てきたかも!と感じたら
まずは、自分が一番簡単にできると思う運動を始めましょう。
おすすめは「散歩」ですね。
最初は15分でも良いです。毎日じゃなくてもいいです。週に1回から2回でもOK。
ここで大事なのは
「運動習慣の第一歩を踏み出したんだ!」
と実感することです。
「15分歩いたから、今日は健康に良いことをした!」
と存分に誇ってください。
それに、15分歩くだけでもなんか気分が良いですよね?
体を動かすと心が気持ちよくなりますよね?
それは幸せホルモンの「セロトニン」が分泌されるからです。
これを実感することが、最初は本当に大事です。
そのうち15分では物足りなくなるでしょう。そうしたら、30分、1時間と時間を伸ばしてみてください。
久しぶりに1時間ちゃんと歩くとあちこちが筋肉痛になると思います。
衰えを感じますよね。だけどそれは「喜びの痛み」
その痛みの分、体は若い頃の自分に少しずつ戻っていくのです
運動習慣を作るうえで大事なのは、自分の体の変化に気付いてあげること。
「あれ?階段登るのが楽になってきてる?」
「少し疲れにくくなってきてるかも?」
「体重変わってないのに、顎周りがスッキリしてきてるかも?」
自分の体の小さな変化に気付く技術、それこそが運動習慣を継続する重要なポイントです。
「この変化をもっと味わいたい。」という欲求
「今からでも自分の身体を変えることができんだ!」という希望と自信が
「もっと本格的に体を動かしていってみたい!」という状況に変わっていきます。
いつの間にか、日常生活の中で運動の優先度が上がっているはずです。
空いた時間に体を動かしたいな・・
エスカレーターじゃなくて階段の方に行きたいな・・
いつもは自転車で移動してたところに、歩いていこうかな・・・
と思えるようになったらめっけものです
焦らず、じっくりじっくりいきましょう。
実はもう、やる気は戻りつつあるはずです。
もっと本格的な運動がしたくなるタイミングがきたら、ぜひ
「これやってみたかったんだよな!」という運動にチャレンジしてみてください。
※ただし、一人で始めることあまりはおすすめしません。
可能でしたら、既にそのスポーツに詳しい友人か、スクール(カルチャーセンター可)に行くことをおすすめします。
適切なステップでスポーツを身につけられるので、挫折リスクが減ります。
また、仲間と一緒にスポーツを行うことはそれ自体が楽しみにもなりますし、継続性を上げることにつながるでしょう。
私自身、このステップで心身がかなり回復していきました。
一つ一つは小さいステップに見えますが、落ち込みきってた当時、これだけでもかなりの効果を実感していました。
今の私は「登山」「テニス」「自転車」を趣味としてローテーションさせて過ごしています。
仕事の合間に2時間・30キロほど自転車で走ってきたり、意図的に体力維持と精神のリフレッシュを組み込んだりしてます。
※時間が無いときは今も15分ぐらいのウォーキングします。
運動の習慣化こそ、更年期対策の本番
運動の効果は非常に素晴らしいです。
運動自体のリフレッシュ効果だけでなく、筋力の向上は日常生活をとても楽にします。
有酸素運動は心肺機能を向上させ、細胞がエネルギーを活用しやすい状況にしていきます。
結果、疲れにくくなり、日常生活全般のパフォーマンスを上げていきます。
運動を行うことでテストステロンが分泌され、テストステロンは筋肉増量と脂肪減少に貢献します。
生活習慣病とテストステロン減少の関係性についてはよく言われており、運動を通じた体質改善もテストステロン増加に貢献していきます。
つまり、運動習慣を身につけることができると・・
・運動をする↑
・気分が良くなる↑
・体が締まってくる↑
・生活習慣病が改善されてくる↑
・体動かすと睡眠の質が改善する↑
・疲れにくくなり、パフォーマンスが良くなる↑
・テストステロンが分泌されやすくなり、やる気が出やすくなる↑
・また運動したくなる↑↑
という好循環に入っていくわけです。
同年代と、自分の心身をこっそり比べてみたくなりますよ〜
半裸になって鏡を見るのが楽しくなっていきますよ!
男性としての自信が、戻ってきますよ!
■サボるとすぐに衰えてしまう。それが中高年
しかし、サボるとすぐに衰えてしまうのも中高年なのです。
若いときに比べて筋肉はつきにくい。サボるとすぐに身体機能が落ちてしまう。
それは、以下のような仕組みでテストステロンが分泌されているからなのです。
テストステロンは視床下部から「テストステロンを産生する細胞(ライディッヒ細胞)」に向けて一定間隔で命令が下されることで分泌がなされます。
しかし、加齢によりライディッヒ細胞の反応が年々低下します。
結果、体内のテストステロン値は徐々に低下していきます。
若いときは少ない運動でも筋肉がつき、年を取ると同じ運動量でも運動能力が向上しにくいの原因の一つと言えるでしょう。
ほうっておくとどんどん衰えていくのが僕ら中高年。
(若いときは放っておいてもそこそこ運動能力の維持ができたはずです)
・運動習慣をサボると、運動能力が落ちる↓
・運動能力が落ちると運動再開が面倒になる↓
・いつの間にかテストステロンも出にくい状況になり・・・↓↓
今度は悪循環に陥ってしまいます。
運動を一週間サボったら黄色信号。二週間サボったら赤信号です!
でも大丈夫。
ステップをさかのぼって、また再開させませしょう!
落ち込みからすぐに回復する技術を持っておこう
サボってもまた、戻って再開すれば良い。
ぜひこの経験もしてください。
ステップは小さく小さく刻んできていますから、できるところまで戻って再開するのもそれほど苦労しないはずです。
「落ち込みからすぐに回復させられる」技術を持っていることは、自分の安心につながります。
不調や落ち込みを恐れずにいきましょう!
★食と休息は自分を支えてくれるベースなので、できるかぎり良い習慣を継続させてください。
いずれ、若返りができる時代が来る!かも
男性更年期を治す(正確には「対処する」)には、今のところ「生活療法」「男性ホルモン補充療法」の2つがあります。
「男性ホルモン補充療法」は泌尿器科で行いますが、最終的には「生活療法」でホルモン分泌しやすい環境を作ることがゴールとなります。
したがって、現時点は「良い生活習慣(運動習慣)を整えること」が、男性更年期対策の最適解と言えるでしょう。
生活習慣を整えるのはたしかに大変!
でも、結果として健康になって良いことがいろいろあるので、皆さん、ぜひ一緒に頑張っていきましょう!
それにしても、ライディッヒ細胞が若返ったら良いですよねー。
※実はiPS細胞を使った研究や、特定の因子による細胞反応の再活性化などの研究が進んでいます。
数年後には本当に「若返る」治療やメソッドが確立されるかもしれません。
若返りの技術はこれからどんどん生まれていくので楽しみですね!